埼玉県久喜市にあるみなみ鍼灸接骨院のページです。 スポーツ障害、神経性疼痛などの繰り返したり長引く痛みなどに徹底してお応えします。 整体(内臓調整療法)、鍼灸、スポーツ鍼灸、スポーツコンディショニングを行っております。 友だち追加
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スポーツ障害・外傷

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ランナーやジャンプ競技に多い脛(スネ)内側の痛み
シンスプリントは、スポーツにおけるオーバーユース障害の1つであり、繰り返しのランニングやジャンプを過度に行った場合に発症しやすい障害です。
シンは脛(すね)のことで、風邪や50肩と似ていて様々な症状が含まれている概念的な名称です。運動時および運動後にすねの中央から下1/3の内側を中心に縦長に広い範囲で痛みがおこり、過労性脛骨骨膜炎とも呼ばれています。特ひどくなると運動をするのが難しくなることもあります。この痛みは運動中や運動後に感じることが多く、放っておくと日常生活にも影響を与えることがあります。ここでは過労性脛骨骨膜炎を取り上げてゆきたいと思います。

■過労性脛骨骨膜炎が起きる原因
シンスプリントは、色々な理由で起こります。大きく分けると「外からの問題」と「体の中の問題」の2つがあります。
外からの問題
• シューズの選び方 足に合わない靴やクッションが弱い靴を使うと、痛みの原因になることがあります。
• 走る場所や地面の硬さ 硬い地面(アスファルトやコンクリート)や下り坂で走ると、足に負担がかかりやすくなります。
体の中の問題
• ランニングフォームの問題 正しいフォームで走っていない、例えば踵接地が多かったり、ストライドを広げようとして蹴る動作が多くなってしまったりした場合、後脛骨筋や長趾屈筋といった脛骨の内側を走行する筋に過剰な余計な負担がかかってしまいます。
• 体幹(たいかん)が弱い お腹や腰の周りの筋肉が弱いと、走るときに体が安定せず、足に負担がかかります。
• 足の形やバランスが悪い O脚の骨格の問題や偏平足などの足のアライメント(関節のポジションが含めた足の形状によって負担が増えることがあります。
• 筋肉が硬い 柔軟性がないと、足が衝撃をうまく吸収できず痛みにつながります。



■症状の進行
症状がどのくらい進行しているのか把握することも大切です。
炎症や痛みの進行によって、感じる症状も少しづつ変化しますがおおむね脛骨(すねの内側)に鈍いズキズキとした痛みが現れます。初期段階では運動開始時に痛みが感じられ、運動を続けると一時的に軽減しますが、症状が進行すると運動の後半や安静時にも痛みが現れるようになります。多くのケースで、患部を指で押すと痛みが増す圧痛があり、さらに腫れや熱感を伴うことも見られます。この炎症が長期間続くと運動継続が難しくなります。
この進行度によって、当院でのケア・予防などの内容も変化してきます。
Grade I:運動時のみ痛み
Grade II:運動前後に痛みがあるが、スポーツ活動に支障はない
Grade III:運動前中後に痛みがあり、スポーツ活動に支障をきたす
Grade IV:疼痛が強く、スポーツ活動は不可能


当院での対策
シンスプリントを改善するために当院では次のようなアプローチを使います。(進行度合いによって変化します)
1. 超音波療法 超音波を使って痛みを減らし、炎症を抑えます。特に障害初期の炎症期や痛みが続いている際に行います。
2. 筋肉をリリースする とくに後脛骨筋の痛みのある前後の筋腹の疲労と柔軟性を取り戻し、痛い部分やその周りの筋肉を丁寧にマッサージして、緊張を和らげます。また同時に連動する筋や拮抗筋と言ってブレーキや調整するための筋の柔軟性の低下や筋力不足もチェックしてケアしてゆきます。
3. 体幹バランス調整
例えば片方だけの足に障害が毎回起こる場合、正しいフォームを行うためのバランスが整っていない可能性があります。また臀部も含め筋のアンバランスをケアします。(ご希望あれば行います)
4. テーピング:当院のテーピングは、ただの固定や筋の補助だけではありません。 足のアライメント(関節や骨の正しいポジションや動き)を整えたり、テープを巻いて、正しい形で動けるようサポートします。
5. 痛みや炎症がそれでも引かない場合、早期回復したい場合鍼治療もおススメです。当院ではスポーツ鍼灸の施術も積極的に行っております。運動時にも貼れるシール状の鍼もございます。


■シンスプリントを防ぐためには?
シンスプリントを防ぐためには、日々の習慣が大事です。以下のポイントを意識しましょう:
• 正しいフォームで走る フォームは他の専門のトレーナーに教えてもらってください(初心者の方なら指導可)。
★当院では正しいフォームを支える・実行するための骨盤の動きや体幹を鍛えるトレーニングを指導いたします(スポーツコース)。 骨盤回りから股関節の筋力を挙げたり正確に動かせるようにすることで、走りの効率やバランスが上がり、足への香負担が軽減します。
また体幹やフォームが安定することで、ストライドや地面に接地する足の角度が変わり、足を支える筋の負担が減ります。
ランナーさんだけでなく走りに関わるスポーツのアスリートにも利用いただいています。
• 自分に合ったシューズを選ぶ 専門店で走りや競技の目的に合ったもの、サイズや形状をしっかり確認しましょう。
• 柔軟性を高めるストレッチをする ふくらはぎや太もものストレッチを指導いたしますので毎日行いましょう。
• 無理なく練習を続ける 距離やスピードを急に増やさず、徐々に強度を上げていきましょう。

ランナーの5人に1人が経験する膝の痛み
■ランナー人口の5分の1が経験するあの痛み
ランナーの皆さん、毎日のランニングを楽しんでいますか?でも、もしかしたら最近、走り終わった後や長距離ランニング中に膝の痛みを感じることが増えていませんか?そんな時、不安になるのは当然です。その痛み、もしかしたらランナーズニーかもしれません。実際、ランニングをしている人口の約20%がランナーズニーを経験しています。日本国内のランニング・ジョギング推計人口は約877万人であり、そのうち約175万人がランナーズニーに悩まされていると推定されます。でも心配しないでください。この記事では、ランナーズニーについて詳しく解説し、その原因や治療方法、予防策についてお伝えします。あなたの膝を守り、ランニングライフをより快適にするための情報をお届けします。
■ランナーズニーの分類
ランナーズニ―と検索された方はもしかすると、「ランナーズニーは腸脛靭帯炎」(膝の外の痛み)と出てきたことが多かったのではないでしょうか?
もしくは膝の正面の痛み、と調べた方もいるかもしれません。実は、両方ともランナーズニーである、とも言えそうです(調べ中)


ランナーズニーには様々なタイプがあり、走る長さや地形、ランナーの体型やコンディションによって様々な症状が現れます。しかし多くのランナーが経験する症状として有名なのは以下の二つ、腸脛靭帯炎(Iliotibial Band Syndrome, ITBS)と膝蓋大腿痛症候群(Patellofemoral Pain Syndrome, PFPS)です。それぞれの症状や原因について詳しく見ていきましょう。
●腸脛靭帯炎(ITBS)
ITBSとは


腸脛靭帯炎は、腸脛靭帯が大腿骨の外側と摩擦することで炎症が生じ、膝の外側に痛みを引き起こす障害です。特にランニングやサイクリングなどの反復運動によって発生しやすいです。
症状
• 膝の外側に鋭い痛みが生じる
• 特に下り坂を走る際や長距離ランニングの後に痛みが増す
●膝蓋大腿痛症候群(PFPS)
PFPSとは


膝蓋大腿痛症候群は、膝蓋骨(膝のお皿)の後ろの軟骨が大腿骨と摩擦することで痛みが生じる障害です。膝の前面に痛みが生じ、特に階段の昇降や長時間の座位で痛みが増すことが特徴です。
症状
• 膝の前面に痛みが生じる
• 階段の昇降や長時間の座位で痛みが増す
■一般的な原因として考えられているもの
腸脛靭帯炎と膝蓋大腿痛症候群には、共通する原因がいくつかあります。


1. オーバーユース(過剰使用):当たり前のようですが過度なランニングや急激なトレーニングの増加が膝に負担をかけます。
2. フォームの未修得:正しいランニングフォームを習得していない場合、膝への負担が増大します。接地の仕方だけでなく、特に後述する無理なオーバーストライドは膝に強い負担となり得ます。
3. 筋力の不均衡:臀部や大腿四頭筋、ハムストリングスの筋の筋か緊張や筋力不足が原因となることがあります。特に外側広筋や腸脛靭帯の硬さは膝蓋骨を正しい動きから外す要因となります。
4. 不適切なシューズ:クッション性のないシューズやランニングフォームの不良が影響を与えることがあります。
5. 膝の関節の角度が強い:Q角と言われる骨盤から下腿にかけて膝がどのような位置にあるかを測る角度があり、それが強い程膝蓋骨(膝のお皿)が引っ張られる方向が変わり、関節にとってストレスとなります。(特にPFPS)




■当院が考えるバイオメカニクス的視点
ランナーズニーの予防と治療にはバイオメカニクス的な視点(身体の構造から考える)が重要です。当院では以下のポイントに注目することで、膝の負担を軽減できます


●オーバーストライドと足の接地の問題
オーバーストライドと足の接地の問題が、ランナーズニーの主な原因の一つです。ランニング中、足が地面に接地する際、地面からのエネルギーが進行方向とは逆に働き、その結果として膝に大きな負担がかかります。この問題には、以下の要因が関連しています:
1. フォームの未修得:正しいランニングフォームを習得していない場合、オーバーストライドになりやすく、膝への負担が増大します。
2. レース後半の疲労:レースや長距離ランニングの後半になると、疲労が蓄積し、フォームが崩れやすくなります。その結果、オーバーストライドが発生しやすくなります。
●ランニングの接地の際、重心がブレたり腰が落ちて膝に負担がかかる
ランニング中に足が接地する際、重心が左右にブレます。というよりも、走るという事自体が重心を右から左、左から右へと移動させる行為であり、これが通常より大きいとそれを制動するために膝に過度な負担がかかることがあります。また、ヒップドロップといって荷重時に足を上げた側の骨盤が落ちてしまうこともあります。以下の要因が、重心のブレや膝への負担に寄与します:
1. 体幹筋の不足:体幹筋の力が不足している場合、ランニング中に体の安定性が低下し、重心が左右にブレやすくなります。
2. 骨盤の後傾:骨盤が後ろに傾いていると、ランニング中に正しいフォームを維持することが難しくなり、重心のブレが発生しやすくなります。
3. O脚や下腿の捻じれ:O脚や下腿の捻じれがある場合、足のアライメントが崩れ、膝に余計な負担がかかります。(特にITBS)

如何でしょうか?
原因をどれだけ丁寧に、深く考察できるかで、そのあとのケアなど出来ることも大きく変わってきます。

■徹底して現状把握
ですので、痛む個所の筋や腱のコンディション、拮抗筋や並走する筋との関係、体幹のバランス・筋力、下腿の影響など丁寧にチェックします。




■当院の施術内容(超音波、筋のケア、テーピング)
ランナーズニーの治療には、以下のような方法があります:
1. 超音波治療:超音波治療は筋の炎症を抑え、深部熱効果で血流を改善し、微細振動によって細胞の修復を助けるため、早期回復と痛みを抑えるのに効果的です。
2. 筋のケア:マッサージや筋膜リリースを行い、筋肉の緊張を緩和します。特に腸脛靭帯やその周辺の筋肉だけでなく、拮抗する反対側の筋の過剰な緊張や、腸脛靭帯と並走するハムストリングスなど他の筋との間でスムーズな滑走を促すように施術します。ただ辛い場所のみを施術するより、より効果的に症状の改善が期待できます。
3. 下腿の捻じれの調整や、骨盤の歪みの調整(希望により実費で)
4. テーピング:膝蓋大腿関節や腸脛靭帯に直接テーピングを施し負担を軽減します。同時に膝のみでなく原因でもお伝えした足のアライメントを改善するテープや骨盤をケアするテーピングもご希望により行います。また、ご自身でも巻けるように指導いたします。



■予防まで同伴します。
 障害が起こる前より元気に!を目指す当院では、「痛みが取れたら終わり」ではなく予防、そしてよりよい走りをしていただくためのご縁になりたいと思っております。
1. ランニングフォーム改善のための、体幹エクササイズ指導
2. 腸脛靭帯含めその周辺のストレッチ
3. 足のアライメントを整えるエクササイズ指導、サポーターなどの紹介
4. 市民ランナー(ビギナー)に関しては当院にてフォームの簡単な指導も受けられます。また希望により、提携するプロのランニングコーチなどをご紹介することも可能ですので気軽にお問い合わせください。


だいぶ長い文章になってしまいましたが、ご覧くださり有難うございました。
ランナーズニーが治らない、また繰り返してしまうには原因や背景があるということですが、これらを改善することで膝の痛みが楽になるだけでなく、よりエネルギーロスにつながる良い走りが出来るきっかけにすることも出来ます。
皆さんの新しいランニングライフを応援しております!